エクソンモービルの決算を受けて
エクソンモービルが決算発表しました。
市場としては買い疲れがそろそろ来てもいいのかなという時期です。
米石油大手エクソン・モービル<XOM>が前週末に発表した16年4-6月期(第2四半期)決算は、原油安を受けて、純利益が前年比59%減の17億ドル(約1740億円)、1株当たり利益(希薄化後)も同59%減の41セントと、99年以来17年ぶりの低水準となり、アナリスト予想の64セントを下回った。
これによって株価が90ドル台から86付近まで落ちました。
売上高も原油価格の下落や石油精製事業の減収が響いて同22%減の577億ドル(約5兆9000億円)と、大幅減収となり、アナリスト予想の580億ドル(約5兆9400億円)も下回った。原油価格は2月に13年ぶり安値の1バレル=26ドルを記録し、その後、5月に50ドルに戻したが、今は再び値を下げて40ドル近くで推移している。
競合他社と比べて時価総額は圧倒的です。
エクソンモービル 3,610億
キューイーピーリソーシズ 43億円
シェブロン 1,877億
ティーケイ 5億
原油価格は二月に底をついてから徐々に反発してきていますが最近原油安のせいでまた日本株も下がっています。
原油安の最悪のシナリオは2009年のオイルショックまで価格が下がることです。
石油の発掘のコストを考慮すると石油の価格が70ドルを切ると元が取れませんと言われています。
米国のシェール革命による原油増産で世界的に原油が供給過剰になる一方で、中国の景気減速で原油需要が鈍化していること、第2にサウジアラビアなどOPEC(石油輸出国機構)が米国に対抗してシェアを維持するため減産しないこと
本来は日本などの石油消費国にとって恩恵があるはずなのですが、2014年以降の原油下落局面では逆に原油下落のマイナス面が懸念材料となり、世界的に株価下落につながってきました。これは米国がシェール革命によって今や世界最大の原油生産国となったことから、消費国としてのプラスよりも生産国としてのマイナスのほうが大きくなったことなどが原因です。
この原油安の背景にはイランとサウジの宗教的な背景もありなかなか読めません。
複雑な背景と個人的には思います。
従来の"常識"なら、中東情勢の緊迫は原油価格の上昇要因でした。
しかし今回、サウジがイランとの断交を発表した1月4日以降、原油価格は一段と下落しています。これは、両国の断交によって、産油国が協調して減産することが困難になったからです。減産どころかシェア争いが激しくなるなら、原油価格はさらに下落する可能性もあるかもしれません
【コラム】経済ニュースの"ここがツボ" (50) 原油安はいつまで続くのか!?…… | マイナビニュース
一般的に考えて原油価格が下がるのは個人にとっても良いことだとは思うのですが
原油の動向は世界経済の状態が良いが悪いのか
経済が活発になると油の需要が増え原油価格が値上がりし経済活動が悪くなると油の需要が減り原油価格が下がるみたいです。
OPECによる米国との我慢比べです。
日本株が下がるのはどうやら産油国の財政が悪化し赤字を補填するため今まで買っていた株式を売却しているらしく米国株も同様です。
日本では折りからの円高と金利低下に原油安を加えた「トリプルメリット」と呼ばれる現象が起きたのです。ちなみに円高メリットとは、輸入物価が下落したことによって海外からの高級ブランド品やワイン、輸入車などが割安で買えるようになり購買力が拡大したことを指します。当初は円高によって不況に陥りましたが、この「トリプルメリット」のおかげで、短期間で景気は回復し、これがやがてバブル景気へと発展していったのです。それほどトリプルメリットはインパクトが大きかったのです。
ここにヘッジファンドが目をつけ空売り仕掛けるのでさらに下がる訳です。
経済ニュースの"ここがツボ" (5) なぜ原油価格が下落している? - OPECと米国が"我慢比べ"、日本への影響は? | マイナビニュース
エクソンモービルコンセンサス予想はEPSが64¢ 売上高が665.9億ドル
カナダのオイルサンド事業が山火事でどれだけ影響を受けたか
少しさかのぼりますが今年の5月の出来事です。
このときは原油価格が上がりました。このように突発的な災害があると素直に市場は反応するため働きながら投資するには後手に回らざるを得なくなっています。
カナダの山火事の影響は不透明なため原油価格の動向はよくわかりません。